教育活動での利活用
岩手県内の公立学校における震災伝承施設・団体の活用事例から、事前学習、現地学習、事後学習等の学習モデルを紹介します。
実践学校
釜石市立釜石中学校
- 釜石市
釜石市立釜石中学校では、「命を大切にする学習」、「社会に参加する学習」、「地域を支える学習」の3つを課題とする「生き方学習」を3年間の中で履修することとしています。また、令和5年度から新たな取り組みとして『釜石復興マイスター』認証制度を設け、「防災の知識、技能、実践力を身につけ、自他の命を守る行動ができる人材となっていること」、「郷土の良さを発見し、郷土のために貢献しようとする意欲を持つ人材となっていること」を目指し、復興教育に力を入れています。
STEP-1 事前学習
①オリエンテーション
・学習日程の確認等
②個人目標の設定
・各学級の訪問先や活動内容を把握した上で個人テーマを設定し、タブレットを活用して下調べ
【参考 タブレット活用の調べ学習におすすめ】
いわて震災津波アーカイブ~希望~
STEP-2 現地学習

【4組に分かれ、陸前高田市、大船渡市、釜石市、大槌町を訪問】
■1組
▷1日目
いのちをつなぐ未来館(防災リュック作りワークショップ)→三陸鉄道・震災学習列車→キャッセン大船渡(防災ゲーム)→大船渡市・碁石海岸
▷宿泊
岩手県立野外活動センター
▷2日目
岩手県立野外活動センター(避難所運営体験)→東日本大震災津波伝承館
■2組
▷1日目
おらが大槌夢広場(大槌語り部ガイド)→三陸鉄道・震災学習列車→椿の里・大船渡ガイドの会(大船渡市内の防潮堤、震災遺構等見学)
▷宿泊
岩手県立野外活動センター
▷2日目
岩手県立野外活動センター(避難所運営体験)→東日本大震災津波伝承館
■3組
▷1日目
大船渡津波伝承会→大船渡市・碁石海岸→高田松原津波復興祈念公園パークガイド→東日本大震災津波伝承館
▷宿泊
岩手県立野外活動センター
▷2日目
岩手県立野外活動センター(避難所運営体験)→三陸鉄道・震災学習列車
■4組
▷1日目
キャッセン大船渡(防災ゲーム)→高田松原津波復興祈念公園パークガイド→東日本大震災津波伝承館
▷宿泊
岩手県立野外活動センター
▷2日目
岩手県立野外活動センター(避難所運営体験)→三陸鉄道・震災学習列車
【参考 岩手県立野外活動センターの復興・防災教育活動】
岩手県立野外活動センター
STEP-3 事後学習

①個人レポート作成
・事前に設定した個人テーマに沿ったレポートを作成
②学年発表会
・各学級で班ごとに分かれ、それぞれ1つの活動(訪問先)について発表
③文化祭での発信
・学年発表会で選ばれた代表グループが発表
④個人新聞作成
・震災学習の他、職場体験で学習したことを加え、個人新聞を作成
学習成果
○ 震災学習列車活用と宿泊研修を併せて震災学習の内容を広げたことで、複数の訪問先や活動で得た情報を統合して考えることができ、より深い学びにつながった。
○ 自分たちができることを考えることで、周囲の人や郷土のために貢献しようという意識につながった。