浄法寺漆は、「殺し掻き」と呼ばれる方法で採取されます。1本の木から採れる漆の量は、わずか約200g。採取するために15〜20年かけて木を育て、6月から10月までの5ヶ月間で漆を採り尽くし、役目を終えた木は伐採されます。200gを採るために約20年の歳月をかける漆は、「血の一滴」といわれるほど貴重なもの。それだけに漆掻きは、職人の技が試される奥の深い仕事です。
一般的に、年間400本の漆の木から20貫目(約75kg)を採取すれば一人前といわれますが、同じ漆の木でも一本一本性質や体力が異なるため、その違いを見極めることがとても大切。木と対話を重ね、その力を存分に引き出すように、漆を掻いているのです。
山入り
その年に掻き取る漆の木の本数を決め、それを4日間で回れるようにします。4日間というのは、傷(辺)をつけた漆の樹勢が回復するための日数。効率よく採取するため計画的に山を回ります。
目立て
梅雨入りの時期に、根元から20cmほどの高さの幹に2〜3cmの傷をつけます。これを基準として、上方へ約30〜40cmごとに同じ傷をつけていき、反対側も同様に傷をつけます。これは2回目以降の基準点を決めると同時に、木に刺激を与え、漆液の分泌を盛んにします。
辺掻き
4日間の日数を空けながら、前につけた傷の上に少し長めに傷をつけていきます。傷からにじみ出た漆はヘラで掻き採られ、タカッポ(漆を入れる容器)に入れられます。
裏目掻き
辺掻きが終わると、目立ての下と辺掻きの上に半周する傷をつけ、今まで手をつけていなかった幹の上方部にも傷をつけて樹液を採取します。
止め掻き
木を一回りする傷をつけて採取し、漆液の流れを完全に遮断します。最後の一滴まで大切に掻き採った木は、切り倒されて役目を終えます。
山入り
その年に掻き取る漆の木の本数を決め、それを4日間で回れるようにします。4日間というのは、傷(辺)をつけた漆の樹勢が回復するための日数。効率よく採取するため計画的に山を回ります。
目立て
梅雨入りの時期に、根元から20cmほどの高さの幹に2〜3cmの傷をつけます。これを基準として、上方へ約30〜40cmごとに同じ傷をつけていき、反対側も同様に傷をつけます。これは2回目以降の基準点を決めると同時に、木に刺激を与え、漆液の分泌を盛んにします。
辺掻き
4日間の日数を空けながら、前につけた傷の上に少し長めに傷をつけていきます。傷からにじみ出た漆はヘラで掻き採られ、タカッポ(漆を入れる容器)に入れられます。
裏目掻き
辺掻きが終わると、目立ての下と辺掻きの上に半周する傷をつけ、今まで手をつけていなかった幹の上方部にも傷をつけて樹液を採取します。
止め掻き
木を一回りする傷をつけて採取し、漆液の流れを完全に遮断します。最後の一滴まで大切に掻き採った木は、切り倒されて役目を終えます。