土屋根住居の発見

1996年(平成8年)、遺跡西側で焼失住居跡の調査が行われました。そのうち最も炭化材が良好に残っていた中型竪穴住居跡と大型竪穴住居跡で土屋根が明確に確認されました。縄文時代の竪穴住居跡は、今まで萱葺き屋根が全国各地で復元されていましたが、この竪穴住居跡に残っていた炭化材に萱は全くなく、土の堆積状況から屋根に土がのっていた事が確認されました。

また、中央部の配石遺構群の外側では多数の柱穴を確認しており、東側から西側、さらに北側では主に6本柱の建物跡がいくつかあったことが判明しています。これらの建物は、地面に直接穴を掘って柱を埋め込んでおり、掘立柱建物と呼ばれます。竪穴住居跡は、長軸15m前後の大型住居跡のほか、長軸5m程度の中型住居跡、さらに長軸3m程度の小型住居跡も検出しています。掘立柱建物は御所野ムラの中心部で、その外側の東、中央、西にそれぞれ4~5棟ずつ復元しています。

復元した土屋根住居

復元した掘立柱建物