お産が近づいてくると、からだにいろいろな変化があらわれてきます。次のような変化の多くは胎児が下りてきたためで、お産の前ぶれです。陣痛の開始も間近と考えてよいでしょう。
しかし、中にはこうした徴候がはっきりと出ない人もいます。分娩予定日も目安です。その日に生まれるとはかぎりません。予定日の前3週間、後2週間(妊娠 37 週~42 週未満)の分娩を正期産といい、 正常の範囲内です。ですから妊娠36週に入ったら週に1回の診察をきちんと受けることが大切です。サインがなくても、いつでもお産に臨めるよう、十分に睡眠をとって、お風呂に入りからだを清潔にしておきましょう。おなかの張りや痛みがおさまらなかったり、出血をみたり、破水したら、至急医師に連絡します。
□おなかがひんぱんに張る
□胃のあたりがすいたような感じがする
□尿が近くなる
□腰の周りが痛み、もものつけ根が押される感じがする
□おりものが増える
□胎動が少なくなる
お産の始まりには、一般的に次のような徴候があらわれます。順番は人によってまちまちですが、いずれかの症状が始まったら、入院の目安と考えてよいでしょう。産院に連絡し、医師や助産師から指示を受けましょう。
おしるし(産徴)といって、血性のおりものが少量みられます。ふつう、このあと1~2日のうちに陣痛が始まります。
おなかが張って腰へも響く状態が、 一定の間隔で規則的に起こります。この子宮の収縮が10 分おきの間隔で起こるようになったら陣痛が始まったこ とになります。
ふつうはお産が進んで子宮口が胎児の頭が通れるくらいに十分に開いたときに破水が起こります。
*その前に破水してしまうことを、「前期破水(陣痛が開始しない前の破水)」 または「早期破水(陣痛が開始してからの破水)」といいます。ほうっておくと赤ちゃんが細菌などに感染する心配があるので、早めに入院しなければなりません。大量にバシャッと流れ出た場合や、少量でもダラダラと止まらずにつづく場合は、すぐに病院へ連絡してください。
妊娠8か月ごろになったら、いざというときにあわてないためにも、入院に必要な手はずをととのえておきましょう。入院先の電話番号や道順、乗物の手配のほか、入院中や産後の家事のことなども、夫としっかり打ちあわせておきましょう。
入院用品は、病院によっても違います。病院側で用意してくれるもの、自分で用意するものを事前に確かめ、必要なものは早めに バッグにつめて、いつでももって行かれるように準備しておきましょう。