産褥期は腟炎や子宮内膜炎などを起こすこともあるのでセックスはひかえます。産後1か月健診で医師からOKが出れば、よいでしょう。しかし「傷口が痛まないか」などの心配もあるし、育児で疲れてそんな気分になれない女性もいます。無理にセックスを再開すると、のちの夫婦関係にも影響を与えますから、互いに相手の気持ちを思いやりながら問題を解決していきましょう。
母乳で育てているお母さんの場合、母乳の分泌を促すホルモンが排卵を抑えるため、月経の再開は遅くなるのが一般的です。授乳をやめると、ほとんどの人が6 週間以内に月経が再開します。授乳をしないお母さんの場合は、産後2~3か月で月経が始まることが多くあります。しばらくは排卵がなかったり、周期も不規則ですが、徐々に正常に戻ります。
また、月経に先立って排卵がありますが、一般には産後2か月以上たってから、早い人は 45 日ほどで排卵が起こります。産後の最初のセックスで次の子どもを妊娠することもあるので、次の妊娠まで適当な間隔をあけたいと思ったら、産後初めてのセックスから避妊を実行しましょう。
経産婦の場合、選択肢の一つはIUD(子宮内挿入避妊器具)です。低用量ピルも用いることができますが、ピルは母乳の量と質を低下させ、新生児に黄疸や乳房肥大などの影響を与える可能性があるので授乳期間は服用できません。いずれも婦人科を受診のうえ、その特徴や注意点、副作用などの説明をよく聞きましょう。男性用コンドームは使い方は簡単ですが、失敗も多いので、注意が必要です。保健所・ 市町村保健センターの保健師、助産師も家族計画の相談にのります。